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核融合発電炉のプラズマの温度分布

核融合発電炉のプラズマは、水素の仲間(重水素三重水素)を真空状態に近い希薄なガスにし、1億度まで加熱したものです。これを『プラズマ』と呼びます。プラズマは(直径が20メートルぐらいの)丸いドーナッツ状をしています。プラズマの周りは真空で、その周りをプランケットと呼ばれる熱を取り出す装置で覆っています。ブランケットの温度はだいたい500度。そしてその外側がマイナス269度に冷やされた超伝導電磁石です。

これだけの説明だと誤解を招いてしまうことが、これまで何度かありました。プラズマが1億度で、その近くのブランケットが500度なんて現実的にありえないという誤解です。だから少し補足しておきたいと思います。
実際にはプラズマには温度分布があります。(上の右側の絵)中心が一番温度が高くて、外側の方は温度が低くなります。温度の分布を見ると山のような形をしています。1億度を超え、核融合反応を起こすのは、プラズマの中心部だけです。そしてプラズマの表面ではブランケットの温度の500度近くまで下がります。(これだと現実的ですよね。)
温度分布が山の形をしているということは、熱が外に逃げているということを意味します。熱が逃げるということは温度が上がりにくいということです。ですから、熱が逃げにくい温度分布を色々工夫して作り出す研究が積極的に行われています。