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核融合発電の優位性〜資源編〜

☆ 核融合発電 に使われる資源は、 重水素 と リチウム です。( 燃料 である 三重水素 はリチウムから生産されます)重水素は水に含まれているもので、リチウムは鉱山や塩湖から採取されている金属ですが、将来は海水から採取することが可能になります。つまり、 重水素 も リチウム も海水から採取できる事実上無尽蔵な資源です。枯渇の心配がないだけでなく、偏在性がなく誰もが利用できる資源です。 ☆ここで発電に必要な資源の量を計算してみました。携帯電話1台には0.3グラムのリチウムが含まれています(電池の中に)。また水3リットルの中には0.1グラムの重水素が含まれています。この2つを燃料にして、 核融合発電 を行うと、私たち一人当たりが1年間に使う電気を作ることができます。 ☆同じ電気を火力発電で作ろうとするとなんと1トン(100万グラム)の天然ガス(や石油、石炭)が必要となります。そしてそれらの資源は遠くの国からタンカーなどで輸送されてきます。 核融合発電 の資源は、とても量が少ないことと近隣で生産できるため、輸送にかかる二酸化炭素をほとんど排出しません。 ☆しかも 核融合発電 の資源( 重水素 と リチウム )は無害で、自発的に反応を起こして爆発することはありません。(たとえ爆破装置が仕掛けられても)長期的な貯蔵も安全に行うことができます。

核融合反応の発見から77年

☆核融合反応が発見されたのは、1932年、英国のコッククロフトとウォルトンの二人によってです。陽子(水素の原子核)という粒子を加速して金属のリチウムに当てて、ヘリウムを作る原子核反応を初めて人工的に起こしました。この功績により二人はノーベル賞を受賞しています。 ☆それから77年、核融合反応を制御してエネルギーを取り出せる直前まで来ています。直前といってもエネルギーが取り出せるまでまだ30年ぐらいの研究開発期間が必要です。 ☆核融合発電は難しくて、実現しないのではという議論を聞きます。でも、まだ発見されてから100年も経っていない新しい科学技術なのです。実現しないという議論をするのは時期尚早です。 ☆化石燃料の枯渇が深刻になるのは、50から100年後。その時に自然エネルギーの他に核融合発電という選択肢が残されていたほうが絶対に安心です。今後のエネルギー需要とも関係しますが、自然エネルギーがエネルギー需要を100%まかなえるかどうかについては不安があるからです。これが核融合発電の研究を長期的に続ける大きな動機となっています。

核融合発電の無尽蔵な資源についての補足

☆ 核融合発電 の 燃料 、 重水素 は無尽蔵であると説明してきましたが、ここで少し補足をしなければいけません。核融合発電の燃料は 重水素 と 三重水素(トリチウム) です。トリチウムは自然界にはほとんど存在しません。あれ?それでは資源がないことになります。 ☆ここはうまくなっていて、「リチウム」の入った合金や化合物に核融合反応で発生する中性子を当てて 三重水素 を生産します。リチウムは電池(上の写真)に使われるようになって有名になった元素です。リチウムは鉱山からもとれますが、限りある資源です。核融合発電で使ってしまうと数百年でなくなってしまいます。 ☆ところが、リチウムは海水中に0.000017%だけ含まれています。( 重水素 は0.015%)これを回収できれば、 重水素 と同じように数千万年使うことができます。実質「無尽蔵」です。しかし今はリチウムを海水中から商業的に回収することに成功していません(実験は順調に進められています)。核融合エネルギーの持続可能性は、つまり重水素とリチウムが海水から低コストで回収できることが前提となっています。

核融合発電の平和への貢献

☆今日は終戦の日。何時までも戦争の悲惨さを忘れずにいたいです。 ☆ 核融合発電 が実現すれば、資源は海水中に無尽蔵に存在します。化石資源のように偏在しないので、資源を取り合うようなことは起こりません。(まさか海水を取り合うことはないでしょう)だから核融合発電の実現は、世界の平和に貢献すると信じています。核融合発電の燃料は、 重水素 (水素の同位体)と 三重水素 (同じく水素の同位体)を作るための リチウム という金属です。 重水素 、 リチウム とも海水中に無尽蔵に存在します。あえて数字で言うと、重水素が50兆トン、リチウムが2000億トンです。また、海水中から 重水素 や リチウム を回収しても、海の環境は変化しません。 ☆核融合発電は、ウランやプルトニウムを使用しないために、核兵器の開発に利用されません。一方、原子力発電は使い方を誤ると、核兵器のための燃料生産に使われてしまいます。(日本ではなく、他の国の話です) ☆核融合発電は、太陽光発電や風力発電と同じように、持続可能なエネルギー源であり、資源獲得競争の起こらない平和な発電システムとなります。

核融合エネルギーの原料は水です

☆これからお話するのは、「制御された」核融合エネルギーについてです。「制御された」というところが大事です。エネルギーはゆっくりと発生させて使うものです。 制御しないでエネルギーを使うと、人類にとって非常に不幸なもの になってしまいます。 ☆核融合エネルギーは、電気を作る発電のために使う予定です。予定というのは、まだ 核融合発電 に誰も成功していないからです。もし成功したらこんな良いことがあります。 ☆ 燃料 が水の中にあるで、 誰でも平等に使うこと ができます。メインの 燃料 は重水素(水素の仲間で無害)で、酸素とくっついて水の中に0.015%含まれています。濃度は少ないですが、海の水を使えば、50兆トンという莫大な量になります。それに水から重水素だけ使っても、水が減ることも、水の性質が変わることもありません。 ☆もう一つ、 リチウム という 燃料 が必要ですが、こちらも海にとけ込んでいて、事実上無尽蔵に存在します。 ☆ 核融合発電 は、太陽光発電や風力発電と同じように、持続可能なエネルギー源であり、資源獲得競争の起こらない 平和的な発電方法 となります。