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核融合科学研究所の重水素実験に対する誤った情報の指摘

 

核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の大型ヘリカル装置(LHD)で、重水素ガス(無害)を用いたプラズマ生成実験が開始されました。普通の水素ガスを用いるより重水素ガスを用いた方が、プラズマの温度が上がると言われていて、数年以内には、装置としての目標である1億2,000万度のプラズマ生成を達成すると思います。(現在の水素ガスの実験での達成値は9,400万度)この実験は、将来の核融合発電を実現するために必要不可欠なものです。
 この実験は基礎段階の学術的なもので、核融合反応を起こす(エネルギーを発生する)ことが目的ではありませんが、重水素同士が核融合反応(D-D反応)が起きる確率はゼロではなく、実験に使った重水素のごく僅かが核融合反応を起こします。その時に放射性物質である三重水素(トリチウム)と放射線である中性子が発生します。トリチウムは回収、中性子はコンクリート壁(もちろん天井もコンクリート)で遮蔽という安全対策をとり、もちろん法令を遵守して実験を行います。また1億度と言っても、周りの壁が溶けることはありません
 しかし、この実験には反対運動も根強く、広く市民に説明し、地元自治体の同意を得、実験を開始するまでに、約10年を費やしました。それでも、実験を開始する時点で、ネット上に誤った情報が多く流れ、市民の皆様に不安を与えてしまいました。もし、実験に不安に感じておられる方で、偶然この記事を見られたとしたら、最近のネット上の情報の誤りを指摘しますので、ぜひ参考にしてください。
  1. 民間の放射線計測システムで高線量(例えば2.6μSVとか)が観測されたとありますが、重水素実験とは全く関係ありません。なぜなら、研究所敷地内で高線量は観測されていないからです。研究所敷地内の環境放射線モニタリングシステムのデータを見ていただければ一目瞭然です。実験が開始されても値は変化していません。https://sewebserv.nifs.ac.jp/map.php (外部リンク)もしくは https://sewebserv.nifs.ac.jp/past.php (外部リンク)(なお、雨が降ると値が少し上昇しますので、ご注意ください。ガンマ線では200、中性子線では20という数字が自然の放射線量の範囲の目安です)
  2. 装置がある建物に天井がない、中性子が空から飛んでくるという情報は誤りです。厚さ1.3メートルのコンクリート天井があります。これで中性子は遮蔽されます。
  3. トリチウムはほぼ全量回収しますが、どうしても回収しきれなかった分は大気に排出します。しかし、その影響は、研究所敷地内に365日ずっと外に立っていたとして、私たちの体内に元々あるトリチウムの量の15分の1以下です。普段飲んでいる水の中にもトリチウムは含まれていて、水を3リットル飲んだのと同じ影響です。これは微量で、健康に影響がでる量ではありません。さらに研究所の外では、距離が離れれば離れるほど、どんどん影響が小さくなります。「大量放出」という情報は誤りです。また河川に流されるという情報も誤りです。
  4. 「年間2500兆ベクレルを放出」というカナダの原子炉の話を取り上げ、重水素実験の環境影響と関連付けてようとしていますが、年間の排出量(上記のどうしても回収できなかったもの)は最大でも37億ベクレルです。70万倍も大きな量と影響を比べるのは誤りです。(なお、日本では、10億ベクレル弱のトリチウムを含有した時計が一般に市販されています。ウソではありません。ネットで検索して見て下さい。)
  5. 排気塔におけるトリチウム濃度の管理基準値は1立方センチメートル当たり0.0002ベクレルです。(これは法令基準0.005ベクレルの25分の1)1リットル当たりにすると0.2ベクレルです。これに対し2400ベクレルという情報がありますが誤りです。
  6. トリチウムを製造しているという情報は誤りです。トリチウムと水爆の関係を連想させようとしているのかもしれませんが、今の水爆にはトリチウムは使われていません。(そもそも水爆そのものの存在に断固反対します)なお、トリチウムを回収する技術は、将来においても重要な研究開発課題です。
  7. 中性子を遮蔽するコンクリート壁は、中性子の影響で構造的に弱くなったり、壊れたりすることはありません。コンクリート壁を定期的に交換するという情報は誤りです。
  8. 中性子がコンクリート壁を突き抜けるような情報は誤りです。コンクリート壁の遮蔽性能は、研究所敷地内の環境放射線モニタリングシステムのデータを見ていただければ一目瞭然です。実験が開始されても値は変化していません。https://sewebserv.nifs.ac.jp/map.php (外部リンク)もしくは https://sewebserv.nifs.ac.jp/past.php (外部リンク)(なお、雨が降ると値が少し上昇しますので、ご注意ください。ガンマ線では200、中性子線では20という数字が自然の放射線量の範囲の目安です)
  9. 小柴昌俊先生の「核分裂の発電施設から発生する中性子の10倍も高いエネルギーの中性子が出ること防ぐ方法が全くないからです」というコメントが引用されていますが、高速中性子を遮蔽できないという解釈をされるのであれば誤りです。現に遮蔽しています。小柴先生のコメントの本当の意味は他にあると思います。
  10. 中性子のエネルギーが10倍になると放射性物質の量が10倍になるという情報は誤りです。中性子は放射線で、放射性物質ではありません。もし放射化による放射性物質の生成量を言っているのであれば、エネルギーには比例せず、中性子の数で決まります。
  11. 核融合反応を起こすことを目的とした実験ではないため、核実験、核融合実験という表現は不適切で、正確には水素のプラズマ生成実験です。ここはぜひ強調したいことですが、将来の発電方式のための基礎研究であり、軍事目的は一切ありません。
  12. 水素のプラズマは、原理的に爆発暴走することはありません。ウランを使った核分裂反応とは別物です。核爆発が起こるという情報は誤りです。水爆(水素爆弾)は、核融合反応を利用しますが、ウラン等の核爆発(核分裂)を起爆剤にするため、水素だけで爆発させることは不可能です。(こちらも参考にしてください)
  13. 重水素ガスを入れすぎたら、逆に温度が下がります。自動車のエンジンで、燃料の噴射量を制御しないとうまく動かないのと同じです。エンジンに燃料を入れすぎて、自動車が爆発することはありません。人為的なミスで重水素ガスが入りすぎたとき、大量のトリチウムができるという情報は誤りです。
  14. 標準的なプラズマの生成時間は数秒ですが、これはバッテリー(フライホイール、はずみ車とも言います)からの電力供給で行われます。バッテーリーに蓄えられた電力が尽きれば自動的に実験が停止します。タイマーが壊れて温度がどんどん上がり、爆発するという情報は誤りです。
  15. 中性子が10km先まで飛んでいくというのは誤りです。JCO事故の際の中性子線量と距離の関係を京大の今中先生が詳細に計算されていますが、1km先で線量が10万分の1に減っています。2km離れると1億分の1に減っています。10km先のデータはありませんでしたが、一般常識的には飛んでいかないと言って間違いありません。【参考】今中哲二先生の第 80 回原子力安全問題ゼミ の資料(外部リンク)
その他、詳しい情報は次のホームページまで
【核融合科学研究所のホームページ】
研究の目的、概要 http://www.nifs.ac.jp/ene/index.html (外部リンク)
重水素実験の概要と安全性 http://www.nifs.ac.jp/j_plan/j_001.html (外部リンク)
重水素実験についてのポータルサイト http://www.nifs.ac.jp/j_plan/index.html (外部リンク)
環境監視についてのポータルサイト http://sewhite.nifs.ac.jp/index.html# (外部リンク)
重水素実験に関する情報公開ページ http://sewhite.nifs.ac.jp/quick/(外部リンク)
重水素実験放射線管理年報 http://www.nifs.ac.jp/j_plan/180531.pdf(外部リンク)
【岐阜県のページ】
安全監視委員会による中性子線及びトリチウムの測定
http://www.pref.gifu.lg.jp/kurashi/kankyo/kankyo-hozen/c11264/kaku-yuugou-iinkai-sokutei.html (外部リンク)

コメント

匿名 さんのコメント…
その後実験は順調に進んでいるんでしょうか?
根拠のないデマや、単位を意図的に変えて数値を高くみせる報道に邪魔されて立ち止まっていないといいです。
住民も不安がらずにいて欲しい。彼らは問題ないレベルの放射線に文句を言いながら、タバコ吸って酒飲んでるんですからね。幼少期からの教育で 放射能=全て苦しみ死に至る と思い込まされているから無理もないのですが。
素人考えですが、核融合発電が実用化すればエネルギー問題も大きく前進するでしょうし、宇宙開発も進んで人類が新たな領域に到達できるかな?とワクワクします。是非とも宜しくお願い致します。
☆のかけら さんの投稿…
コメントありがとうございます。一昨年2017年から開始した重水素ガスを使った実験(重水素実験)によって、その年のうちに、核融合発電に必要な条件のひとつであるイオン温度1億2000万度を達成しました。重水素実験を行った意義はとても大きかったと思います。プラズマにはイオンの温度と電子の温度の二つの温度があるのですが、現在はこの二つの温度を両方1億度以上にする挑戦を行っています。核融合発電の実現まで、もう少し時間がかかりますが、研究は順調に進んでいますので、ご支援のほどよろしくお願いします。

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