先日、科学雑誌Natureに「常温核融合」についての最新の研究結果が発表されました。もう忘れかけていた話題であり、かつ著名な雑誌への投稿ということで興味津々でした。そして、この研究が2015年からGoogleが出資して始められたことがまた驚きでした。
さてその研究成果ですが、要旨部分を訳すと次のとおりです。
「1989年の常温核融合を見つけたという主張は、将来のクリーンエネルギーになるかもしれないとして広く歓迎された。しかしその後、その現象の再現に失敗すると、学界はこの主張に対する疑念を強めた。そして事実上、この研究を続けることが許されなくなった。そのような判断が時期尚早だったかももしれないと思い立ち、常温核融合が科学的厳格さを持つ高い水準に達するまで再評価する複数の研究機関によるプログラムに着手した。ここでは私たちの成果について述べるが、そのような現象のいかなる証拠も今のところ得ていないということである。とはいえ、我々の研究の副産物は、高水素化金属や低エネルギー核反応についての新しい洞察を得たことである。そして、この未開のパラメータ空間の中には、まだ完了していない非常に興味深い科学が残っていることを我々は主張する。」
上手く日本語に訳せていませんが、ニュアンスは間違ってないと思います。つまり、「そのような現象(常温核融合のこと)のいかなる証拠も今のところ得ていない」ということなので、常温核融合は結局再現できなかったという結論でした。ですが、研究の過程で様々な未知の現象が見つかっているようです。
参考:Curtis P. Berlinguette, et al., Revisiting the cold case of cold fusion, Nature volume 570, pages 45–51 (2019)
さてその研究成果ですが、要旨部分を訳すと次のとおりです。
「1989年の常温核融合を見つけたという主張は、将来のクリーンエネルギーになるかもしれないとして広く歓迎された。しかしその後、その現象の再現に失敗すると、学界はこの主張に対する疑念を強めた。そして事実上、この研究を続けることが許されなくなった。そのような判断が時期尚早だったかももしれないと思い立ち、常温核融合が科学的厳格さを持つ高い水準に達するまで再評価する複数の研究機関によるプログラムに着手した。ここでは私たちの成果について述べるが、そのような現象のいかなる証拠も今のところ得ていないということである。とはいえ、我々の研究の副産物は、高水素化金属や低エネルギー核反応についての新しい洞察を得たことである。そして、この未開のパラメータ空間の中には、まだ完了していない非常に興味深い科学が残っていることを我々は主張する。」
上手く日本語に訳せていませんが、ニュアンスは間違ってないと思います。つまり、「そのような現象(常温核融合のこと)のいかなる証拠も今のところ得ていない」ということなので、常温核融合は結局再現できなかったという結論でした。ですが、研究の過程で様々な未知の現象が見つかっているようです。
参考:Curtis P. Berlinguette, et al., Revisiting the cold case of cold fusion, Nature volume 570, pages 45–51 (2019)
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