☆前回、1億度の話しをしましたが、今回はその温度をどうやって測るかを書きます。温度計を挿すわけにはいきません。それでは・・・前回書いたように、気体やプラズマの粒子の速度は、温度が高くなるにつれて、速くなっていきます。つまり粒子の速度を測れば、温度が分かることになります。そう、速度を測れば良いのです。
☆「ドップラー効果」という言葉を聞いたことありませんか。身近では救急車の音でその効果を感じることができます。救急車の音は近づいてくる時、高い音に聞こえます。そして遠ざかる時は低い音に聞こえます。下の絵のように、自分の目の前を通りすぎると音が変わるのです。そしてその音の変わり方で救急車の速度も分かるのです。これを利用したものに、高速道路などにある自動速度取締機(通称オービス)があります。車の速度を測るためにドップラー効果を利用しています。
☆非常に遠くの星(銀河)までの距離も、このドップラー効果を使って測ることができます。(外部リンク:国立天文台)宇宙は膨張しているので、遠くの星ほど速い速度で遠ざかっています。星からの光の波長のずれから遠ざかる速度が測定できて、その速度から距離が推定できるというわけです。誰が考えたのか、すごいですね。
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