☆以前、太陽中心で起こっている核融合と「地上の太陽」と呼ばれている核融合発電の違い(【1】と【2】)を紹介しました。それは次の二つの大きな違いです。
水素ガス(プラズマ)の圧力:
太陽 2500億気圧
発電 数気圧
水素ガス(プラズマ)閉じ込めの原理:
太陽 重力(地球の30万倍の重さ)
発電 超伝導磁石を使った強い磁場
☆すでに紹介したことがあるのですが、最後に三つ目の違いを紹介します。それは、融合(フュージョン)反応を起こしている水素の種類の違いです。
☆太陽では、水素の原子核が2個(つまり陽子が2個)融合して重水素(陽子1個と中性子1個の原子核)になる反応が最初に起こります。引き続いて重水素が別の融合反応を起こして、ヘリウムに変わっていきます。最初の水素同士の融合反応はとても起こりにくい反応なので、太陽と同じことを地上で実現し、エネルギー源とすることはまず不可能です。
☆一方、地上の核融合発電では、燃料に水素ではなく、重水素と三重水素(陽子1個と中性子2個の原子核)を使います。これは融合反応を一番起こしやすい水素の仲間(同位体)です。幸いにも地球上には初期の宇宙で作られた重水素が残っていました。海には50兆トンもの重水素があります。(水の形で)三重水素は、自然界にほとんど存在しませんが、同じく海水に含まれる2000億トンのリチウムから生産することができます。偶然というか、奇跡というか、自然界にはエネルギー源となりうる融合反応の燃料が存在していたのです。もしこれらの燃料が地球上になければ、核融合発電の実現可能性はゼロだったでしょう。
水素ガス(プラズマ)の圧力:
太陽 2500億気圧
発電 数気圧
水素ガス(プラズマ)閉じ込めの原理:
太陽 重力(地球の30万倍の重さ)
発電 超伝導磁石を使った強い磁場
☆すでに紹介したことがあるのですが、最後に三つ目の違いを紹介します。それは、融合(フュージョン)反応を起こしている水素の種類の違いです。
☆太陽では、水素の原子核が2個(つまり陽子が2個)融合して重水素(陽子1個と中性子1個の原子核)になる反応が最初に起こります。引き続いて重水素が別の融合反応を起こして、ヘリウムに変わっていきます。最初の水素同士の融合反応はとても起こりにくい反応なので、太陽と同じことを地上で実現し、エネルギー源とすることはまず不可能です。
太陽の融合反応
☆一方、地上の核融合発電では、燃料に水素ではなく、重水素と三重水素(陽子1個と中性子2個の原子核)を使います。これは融合反応を一番起こしやすい水素の仲間(同位体)です。幸いにも地球上には初期の宇宙で作られた重水素が残っていました。海には50兆トンもの重水素があります。(水の形で)三重水素は、自然界にほとんど存在しませんが、同じく海水に含まれる2000億トンのリチウムから生産することができます。偶然というか、奇跡というか、自然界にはエネルギー源となりうる融合反応の燃料が存在していたのです。もしこれらの燃料が地球上になければ、核融合発電の実現可能性はゼロだったでしょう。
核融合発電の融合反応
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